アフターストーリー〜四国地方編〜

〜瀬戸内海(沖)・四国側戦線〜

ゾンビMF軍『オオオォォォォ…』

ドォン…! ドォォン…! ズドドドドドド…!

四国同盟兵1「量産型エッヒメーがッ!? うわあああああ!!」
四国同盟兵2「伝令!かいえんジム部隊、5・6・8番全滅ッ!もう持ちません!!」
四国同盟兵3「頭領ぉっ!明石龍艦隊もこのままじゃヤベエ!どうにかしてくれえ!!」

ミカン(ミカン)「くそっ!本州側に無線が通じねえ!このままじゃ押し切られちまうッ!」
キイノスケ(ネーブル)「ど…どうすりゃいいんだ!こんな圧倒的な戦力差でッ!」

―――ズガァァン…!

四国同盟兵4「あ…明石龍、機関部に被弾!もはやこれまで…!」

ドンベエ(ウドン)「まずいな。このまま明石龍が封じられちまえば四国に連中を上陸させちまう…」
トラザメ(ナルト)「ちぃい!しょうがねえッ!! ―――全軍、全速後退!防衛線を張れッ!!」
ミカン「ま、待てトラザメ!ここで俺たちが引いたら、鬼ヶ島攻略戦の方はどうなるんだ!?」
トラザメ「あっちにはテツとスルガがいるんだ…信じるしかねぇだろ!早く後退しろ!!」
ミカン「し…しかしよォ…」
キイノスケ「ミカン!トラザメの言う通りだ!今ここで俺たちが敗れたとして、もし機体が連中に奪われたらどうなる!?」
ドンベエ「結果的に本州側の奴らを苦しめることになりかねん。今は信じて引くしかない…」
ミカン「くっそおおおッ!! ―――エッヒメー部隊!撤退だ!!」

ゾンビMF軍『グォォォォォォォ…』

トラザメ「連中の足は遅い!海沿いで砲撃戦を仕掛けるぞ!かいえん…、…リョータはどうした!?」
キイノスケ「そ、そういや見てないが…。―――…あっ!あの海域だ!足止めをくらってる!」
トラザメ「くっ…何をモタモタやってやがる!ドンベエ、ついてこい!」
ドンベエ「おう!!」

キンッ! カッ! キィィンッ!

リョータ(リョウマ)「ハァッ…ハァッ…こ、この機体…かなりの使い手ぜよ…!」
ゾンビガンダム「……タ……リ……」
リョータ「やけど、ここで負けるわけにはいかんき! ―――北辰一刀流・カツオの一本釣りぃぃぃッ!!」

ガキィィィィンッ!!

リョータ「…止め…られた…?」
ゾンビガンダム「……ータ…。……リョータ……」
リョータ「わ、わしの名を………おんし、一体何者ぜよ!?」
ゾンビガンダム「……リョータ…、…オォォォ…!」
リョータ「ま…まさか…」

―――…カラン…

リョータ「―――…お父ん…?」


トラザメ「う、動きが止まった…? あいつは一体何やってやがるッ!!」
ドンベエ「いかん!戦意喪失している!!」
トラザメ「死ぬ気か!? 畜生、間に合えええええええッ!!」
ドンベエ「――――ッ…しょうがあるめえッ!!」 ビシュウッ!
トラザメ「ドンベエ!?」


ゾンビガンダム「リョーーーータァァァァァァ!!」 ブォンッ…
リョータ「わ、わしが…わしがお父んに敵うわけがないぜよ…。ここで…死ぬ…?」

ブォン…

ドンベエ「うおおおおおおッ!!」

―――――…ザンッ…

 

〜戦況報告〜

鬼ヶ島攻略作戦中、巨大デーモンガンダム反応分裂確認

二機のうち一機は移動要塞『鬼ヶ島』と一体化。中国戦線に侵攻開始

もう一機は海底深くに沈んでいだ県間戦争時代の大型艦『ヤシマ』と一体化。四国戦線に侵攻開始

同じく海底深くに沈んでいた県間戦争時代の四国同盟軍機体にDG細胞処置を施し、眷属としている模様

各戦線は攻略戦から迎撃戦に切り替え、上陸前にこれらを撃破する作戦に移行されたし

尚、四国同盟軍の被害は甚大。戦艦:撃沈数6 MF:撃沈数28

ネオ香川・ウドンガンダム大破

至急、周辺地方軍に応援求められたし

 

〜瀬戸内海・四国側最終防衛線…ミーティングテント〜

ミカン「大分離れたな…。…といっても、連中がここまで押し寄せてくるのは時間の問題だろうが…」
キイノスケ「ち…ちくしょう…このまま死ぬなんて嫌だぜ!俺は和歌山に帰らせて貰う!」
ミカン「水臭いこと言うなよ!お前だって四国同盟+αの一員じゃないか!!」
キイノスケ「αか!?俺はそのαなんだな!? よーしお前の気持ちはよくわかった。俺は帰るぜ!」

トラザメ「帰るにしてもたった一機で出撃したんじゃ、あっという間に連中の仲間入り…だろうな」
ミカン「トラザメ…ドンベエは大丈夫だったのか?」
トラザメ「知らん。もう奴は戦力にならねえんだ…今はそんな奴の心配をしている場合じゃねえだろ」
ミカン「随分冷たい台詞を吐くんだな…普段は仲間想いの海賊頭領で通ってるくせに…」
トラザメ「嘆くにしても、怒るにしても、時と場合ってのを弁えなきゃ死ぬ。そうだっただろ、県間戦争は…」
ミカン「―――…すまん…ちょっと試した…。お前がリーダー面してるから、つい…」
キイノスケ「ま、それぐらい冷静に判断できてりゃ俺たちだって命を預けられるさ。無駄死にはしなさそうだ」
ミカン「キイノスケ、帰るんじゃなかったのか?」
キイノスケ「だから帰れないんだよ。撤退命令が出た時から薄々感じてはいたけど…こうなりゃ一蓮托生だ」
トラザメ「すまねぇな…上の連中は他の地方に援軍を要請したようだが、到底間に合いやしねぇだろう…」
ミカン「じゃ、どうする気だ?何か手はあるんだろうな?」
キイノスケ「進むも地獄、退くも地獄…どんな手を打つにしたって楽じゃねえだろうけど…」
トラザメ「決まってるだろう。どちらも同じ地獄なら前に進むしかねえ」
キイノスケ「やっぱりか…」

トラザメ「作戦としては小回りの利く少数精鋭で一点突破。喧嘩の定石…一気に頭を叩き潰す!」
トラザメ「お前らは上空から。俺とリョータは海中から。周りのザコには殴られてもシカトする!」
トラザメ「手下どもには遠距離からの砲撃支援を任せる。味方の弾にゃ当たらないように注意しろよ」
ミカン「作戦と言えないぐらいシンプルな作戦だな」
トラザメ「喧嘩ってのはいつもそんなもんだ。あれこれ策を練ってる奴ほどドザエモンになりやすい」
キイノスケ「ま、わかりやすくていいぜ!いっちょここで俺の存在感を示しとくか!」
ミカン「…ところで、その攻撃の要のリョータはどこに行った?」
トラザメ「さあな…」
キイノスケ「さあな、って…」
 

〜医務テント〜

医師「リョータ君ですか? 軽い打ち身だけでしたのですぐに出て行きましたが…」
ミカン「何!? だが、ミーティングには参加してなかったぞ…」
キイノスケ「………。疑いたくは無いが…あのゾンビガンダムとの戦闘以来、あいつはなんだかおかしかった…」
ミカン「…恐れをなして逃げた…なんて言うんじゃねえだろうな?」
キイノスケ「ついつい忘れがちになるけどあいつはまだ子供だぞ!例えそうだとしても不自然は無いだろ!」
ミカン「その前に県を代表するガンダムファイターだろうが!そんな腰抜けのはずがねえ!」
キイノスケ「ガンダムファイターだって人間だ!皆が皆、英雄になれるわけじゃないんだぞ!」
ミカン「〜〜〜〜〜っ! お前と言い争ってたところで何も解決しない…手分けしてリョータを探すぜ!」
キイノスケ「…ああ…。…ただ、無理矢理に戦わせることだけは俺はしたくない…」

ダダダダダダ…


医師「………行ったみたいですね…」
リョータ「…わしは…臆病者ぜよ…。…四国の命運が懸かっている戦いで…逃げ出してしまった…」
医師「…私はファイターじゃありませんので、君が心情は分からないのですが…戦いを無理強いするつもりはありません」
医師「ですが、命がけで君を庇ったドンベエさんはどう思っているのでしょうね…」
リョータ「……………」
医師「彼の元に行ってみてはどうですか? 鍛え方が違うのか、彼もまた軽傷で済んでいましたよ」
医師「今は配給テントにいるはずです。…私は、まだ負傷者が送られてくると思うのでここでいますよ」
リョータ「…先生…迷惑かけて申し訳ないぜよ」
医師「いえ、医者は治すのが仕事ですから」
リョータ「…御免…」

パサッ…

医師「…行きましたか…君ならまた戦場に立つ勇気が取り戻せると思いますよ、リョータ君」
医師「君はお父上によく似ていらっしゃる…」

 

〜配給テント〜

リョータ「…ここか…」

パサッ…

ドンベエ「らっしゃい。 ―――おっと、リョータか。無事だったかい?」
リョータ「ドンベエさん、聞きたいことが…」
ドンベエ「まぁ、座れ。うどん出してやるからよ。腹一杯食って、その辛気くせえ顔をどうにかしな」

ドンベエ「へい、お待ち」 トン
リョータ「いただきます…(ズルズル…)」
ドンベエ「…で? 俺になんか聞きたいことがあるんだって?」
リョータ「―――……ドンベエさんは、何故わしなんかを庇ったんじゃ? ガンダムを大破させてまで…」
ドンベエ「そうさな…理由なんかねぇが、しいて言えば…後悔しないため、だな」
リョータ「後悔しないため?」
ドンベエ「そう…あそこで自分の身の可愛さにお前を見捨てていれば、俺はきっと今頃後悔していただろう」
ドンベエ「あの化け物を倒すには俺のウドンガンダムじゃ役不足だしな…」
リョータ「そんな…わしはそれほどの者じゃないぜよ。現に、今だって…―――」
ドンベエ「…リョータ、少し昔話を聞いていかねえか…?」
リョータ「昔…話…?」

ドンベエ「そう…ありゃあ俺がまだうどんを打ち始めて間もない、駆け出しの頃だった…」
ドンベエ「すっかり老いちまったお師匠さんに店を任された俺は、来る日も来る日もうどんを打ち続けていた」
ドンベエ「打てば打つほど麺の腰が強くなるように、職人の腕も上達していく…次第に店には俺のうどんを認めてくれるお客さんが増えていった」
ドンベエ「中でも、必ずカウンター席の左端に座っていた男は初めて俺の常連と呼べるようなお客さんだった…」
ドンベエ「そんなある日、病をこじらせた俺は苦しい中でも店を閉めるわけにはいかず店の暖簾を上げた」
ドンベエ「そうすればやっぱりお客さんは来てくれて、いつもの常連さんも左端のカウンター席に座ってくれた…」
ドンベエ「だが、俺はその時体調不良を言い訳に甘えちまったのさ…。初めて、自分の手じゃなく機械を使ってうどんを打った」
ドンベエ「流石にネオ香川の住民だな…大抵の客は一口食っただけでそれを見抜いたみてえだった。俺の甘えと一緒にな…」
ドンベエ「…翌日のことだ…。店の暖簾を上げても、左端のカウンター席にあのお客さんが座ることは無かった…」
リョータ「愛想を尽かされた…?」
ドンベエ「…それなら納得できたんだろうけどな…。後から聞いた話じゃ、その人は前日に県間戦争で死んだそうだ」
リョータ「っ!!」
ドンベエ「あの常連さんに最期に食わせたうどん…それが魂の篭らない機械で作ったうどんだと知った時、俺は激しく後悔した」
ドンベエ「時が戻れば、と何度も思ったさ。だがな、やっぱりもはやあの常連さんにうどんを食わせることはできねえ」
ドンベエ「この年になってもあの時した後悔は忘れられねえ…。あんな思いは二度としたくないんだよ」

リョータ「ドンベエさん…」
ドンベエ「今、俺にできるのはここで魂を込めてうどんを打ち続けるだけだ。だがな、リョータ…お前は違うだろう?」
リョータ「だけど…わしは、あのお父んのガンダムに勝てる気がしないぜよ…。どうしようもなく…恐ろしいんじゃ」
ドンベエ「逆に考えてみりゃあどうだい? リョータ…お前は今、偉大な父の影を超えるんだ」
リョータ「…!」
ドンベエ「泣きたい時にゃ泣けば良い…逃げたい時にゃ逃げれば良い…お前の好きなようにしな。ただ…―――」
ドンベエ「後悔だけはするんじゃねえ。“あの時、ああしていれば”なんてのは通用しねえんだからな」
ドンベエ「さあ、伸びちまわねぇうちに全部食え。箸が止まってるぞ」
リョータ「――――…はい…!(ズルズルズル!)」
リョータ「ごちそうさん!ドンベエさん…やっぱりあんたのうどんは最高ぜよ!」
ドンベエ「はっはっは!そりゃあ光栄なこった! ―――…行ってきな。また俺のうどんを食いに来いよ」
リョータ「勿論! …行ってきます!」

ダダダダダ…


パサッ

ドンベエ「へい、らっしゃい。…おっと、お前さんか…」
トラザメ「喧嘩の前に精力をつけとこうと思ってな。…悪いな、手間かけさせちまったみてえで…」
ドンベエ「リョータのことかい? 何、ありゃあ俺の昔話をちょっとしてみせただけさ」
トラザメ「それでもガキを勇気付ける役はお前以外にゃできねえよ。流石、ネオ香川で一番のうどん屋だな」
ドンベエ「はっはっは!ガンダムファイターよりもこっちが天職なんでね! ―――さて、何にしやす。お客さん?」
トラザメ「釜揚げ、大」
ドンベエ「あいよ!」
 

〜瀬戸内海・四国側最終防衛線〜

ミカン「見つかったか?」
キイノスケ「いいや、どこにも…。やっぱりもうこの付近にはいないんじゃ…」
ミカン「クソッ!リョータ、お前はそんな腰抜けだったのかよ…俺の見込み違いだったのかよ…」

四国同盟兵『通達!ヤシマ艦隊、作戦開始ポイントまで進軍!各自、迎撃用意!!』

キイノスケ「き…来た!!」
ミカン「くっ…敵さんは待っちゃくれないか…。行くぞ!キイノスケ!!」
キイノスケ「おう!!」

ダダダダダダダ…

ミカン「ミカンガンダム!!」
キイノスケ「ネーブルガンダム!!」

ゴォォォォォッ…


*************


トラザメ「さあて…行ってくるか!!」
ドンベエ「おう、頼んだぜ。頭領!」
トラザメ「任せときな!てめえは祝賀用のうどんでも打ってやがれ!」
ドンベエ「はっはっは!そうさせてもらうよ!」


トラザメ「船出だ、ナルトガンダム!錨を揚げろッ!!」

ゴォォォォォッ…
 

〜瀬戸内海(沖)・四国側戦線〜

ゾンビMF軍『オオオォォォォ…』

トラザメ「大将首まで一気に突破するぞ!!落ちるんじゃねぇぞ、二人とも!!」
ミカン「おおっ!!」
キイノスケ「あんたも沈まないようにな!!」


ゾンビMF軍『オオオォォッ…!!』

ヒュルルルル… …ドォォォン…! ドガァァン…!

ゾンビMF軍『オオォ…!?』

ミカン「へへ…奴さんたちビビってやがるぜ!道がガラ空きだあッ!!」
キイノスケ「そりゃあ少数精鋭が前に出てる時に砲撃戦仕掛ける奴がいるなんざ思ってもないだろうからな!」
トラザメ「良い潮の流れだ!このまま…―――!? 野郎ども、散開だッ!!」

ゾンビガンダム「ウオオオオオッ!!」

シュンッ… ズガァァッ!!

ミカン「おおおッ!?」
キイノスケ「こ…こいつ…他の連中とは比べ物にならねえ動きだ!!」
トラザメ「なるほど…ヤシマを守る用心棒がコイツってわけか…」

ゾンビガンダム「オオオオォォォォォ…!」 ブォンッ… ドガァァッ!!

ミカン「ちいッ!どうする、トラザメ!?」
トラザメ「ここで時間をとられるわけにはいかねえ!ここは俺に任せてお前らは先に行け!」

???「いや!ここを任されるのはわしの役目ぜよ!!」

ゾンビガンダム「!?」
リョータ「北辰一刀流・汗血千里の駒!!」

ガキィィィィンッ!!

リョータ「…お父ん…。…いや、その姿を借りた地獄の亡者…わしは今、おんしを超えるぜよ!!」

ミカン「リョータ!?」
キイノスケ「逃げたんじゃ…なかったのか…?」
トラザメ「ケッ、ガキの分際で社長出勤たぁ良い度胸じゃねぇか!!」

リョータ「遅れて申し訳ない!ここはわしに任せて、三人はあのヤシマに攻撃するぜよ!」
キイノスケ「し、しかしお前は…」
トラザメ「キイノスケ!野暮な真似するんじゃねえ!行くぞ!」
ミカン「いいのか、トラザメ!?」
トラザメ「男が超えると見栄を切ったんだ…それを信じるのが筋ってもんだろ!」
キイノスケ「くっ…リョータ!死ぬなよ!」
ミカン「絶対そいつに負けるんじゃねぇぞ!」

ドシュゥゥゥゥゥン…


リョータ「恩に着るぜよ…三人とも…」
ゾンビガンダム「……リョータ…、…オォォォ…!」
リョータ「北辰一刀流、リョータ・サカモト…推して参る!」
ゾンビガンダム「オォォォォォッ!!」

キンッ! カァンッ! キィィンッ!

ゾンビガンダム「…!?」
リョータ「(落ち着けば…見切れん太刀筋じゃないぜよ…!)」
リョータ「はぁぁぁッ!!」 ザンッ…!
ゾンビガンダム「オオォッ!?」
 

ヤシマ『 グ ォ ォ ォ ォ ォ ォ … 』

ミカン「こいつが親玉か!へっ、戦艦を母体にしたのがまずったな!小回りが利いてないぜ!!」
キイノスケ「よおおおしッ!一気に沈めてやる!あれをやるぜ、ミカン!!」
ミカン「おおよッ!俺の動きに合わせろ、キイノスケ!!」

ギュル…ギュル…ギュル…ギュル…!

ヤシマ『 グ ォ ォ ォ ! ? 』

ミカン「デンプシーロール!!」
キイノスケ「プラス、ネーブルスプラッシュ!!」

ミカン&キイノスケ「連携必殺!ビッグオレンジストリームッ!!」

ゴォォォォォォォォッ!!

ヤシマ『 グ ォ ォ ォ ォ ォ ォ ッ ! ! ! 』

ミカン「見たか!装甲腐食+必殺パンチのこの威力!!」
キイノスケ「地味だけど燃費もいいからこのままバシバシ打ち込んでやるぜ!!」

ヤシマ『 グ ォ ォ ォ ォ ォ ォ … 』
ガンダムヘッド『ギシャアアアアアッ!!』

ミカン「げえっ!ガンダムヘッド!?」
キイノスケ「し、しまった!迂闊に近づくとこいつらがいるんだった!」

トラザメ「ナルトクラッシャー!シュウッ!!」 ズガァンッ!
ガンダムヘッド『ギシャッ!?』 ドォォン…

トラザメ「ミカン!キイノスケ!油断するんじゃねえ!死にてえのか!」
ミカン「す、すまんトラザメ。助かった…」
トラザメ「こいつはまだ本調子じゃなさそうだ!一気に撃沈するぞ!!」
トラザメ「(どうも嫌な予感がする…そいつが起こる前にな…!)」
 

ゾンビガンダム「リョーーーータァァァァァァ!!」 ブォンッ…

ガキィィィィンッ!!

ゾンビガンダム「ッッッ!?」
リョータ「…剣を交えて分かった…。おんしは、わしのお父んじゃないぜよ…」
ゾンビガンダム「オォォォ…!?」
リョータ「使う流派は確かに北辰一刀流…そしてわしの名前を知っとる…。そんなのはお父んしかおらん…」
リョータ「けども、おんしの剣からは殺気しか感じん!お父んの一太刀は、もっと重かった…!」
リョータ「どこの誰かは知らん!しかし北辰一刀流の同門として、今わしが引導を渡してやるぜよッ!!」

リョータ「北辰一刀流…」 ヒュゥゥゥ…
ゾンビガンダム「オォォォ!?」

リョータ「月の沙漠ッ!!」

…ザンッ…!!


ゾンビガンダム「グォォォーーーーッ!!」
リョータ「手応えあり…斬ったぜよ…」
ゾンビガンダム「オォォ…ォォォッ……ヤシ…マ…」
リョータ「あの艦はわしの仲間が沈めているはず。今更応援を呼ぼうとも無駄ぜよ…」
ゾンビガンダム「…ヤシマ…、…ヤシマァァァァァッ!!」

ギュンッ! ザザザザザザ…

リョータ「なッ…まだあんな跳躍力が残っとったのか!?一体何をする気ぜよ!!」
リョータ「(待てよ…あのガンダム、DG細胞に侵されとるとは言え、ガンダムリョウマと同型…。そして戦艦…)」
リョータ「まさかッ!?」


ミカン「どりゃどりゃどりゃどりゃーッ!!」
キイノスケ「最大出力・ポンジュースレイン!!」
トラザメ「魚雷全弾発射ぁッ!!」

ドッゴォォォォォォォォォォォォン…!!

ヤシマ『 グ ォ ォ ォ ォ ォ ォ ッ ! ! ! 』

ミカン「よっしゃ!あと一息だぜ!!」
キイノスケ「!? センサーに反応!?ありゃあ…」

ゾンビガンダム「ヤシマァァァァァッ!!」 ザザザザザザ…

ミカン「ヒィ!気持ち悪っ!!」
トラザメ「あれはリョータが相手してた奴か!?」

リョータ「おーい、皆ぁ!そいつを止めるぜよ!!そいつはヤシマと合体する気じゃあ!!」

キイノスケ「合体ぃ? そんな馬鹿な話が―――」
トラザメ「いや、ある!ガンダムリョウマの機能を思い出してみろ!」
ミカン「げっ!そういやあれはリョウマと同型!?やべえっ!!」
トラザメ「総攻撃だあッ!!逃がすなぁぁぁッ!!」

ドガガガガガガガガガガガガガッ!!

ミカン「や、やったか!?」
ガンダムヘッド『ギシャアアアアアッ!!』
キイノスケ「ガンダムヘッドが盾にッ!? ま、まずい!!」

ゾンビガンダム「ヤシマァァァァ…!!」 ギュンッ!

リョータ「が、合体する…!」

シュルルルルッ  ビシィッ!

ゾンビガンダム「グォオッ!?」 ギシッ! ギシッ!
ドンベエ「ウドンウィップ、捕獲成功…。なんとか間に合ったな…」

ミカン「ウ…ウドンガンダム!?」
キイノスケ「た、大破していたはずじゃ…!」
ドンベエ「キイノスケ、あんたの所のメカニックは良い腕をしてるな。あっという間になんとか動けるようにしてくれた」
キイノスケ「あいつらが…。来てくれたのか…!」

ヤシマ『 グ ォ ォ ォ ォ ォ ォ … 』

リョータ「よぉしッ!五人揃ったからにゃあもう怖い物はないぜよ!!」
トラザメ「覚悟しな!デーモンガンダム!! 今からとっておきをぶち込んでやるぜえッ!!」


リョータ「五人のこの手が…」

トラザメ「真っ赤に燃える!!」

ドンベエ「故郷(くに)を護れと…」

ミカン「轟き叫ぶぅッ!!」

キイノスケ「香川!徳島!愛媛!高知!そして和歌山ぁぁぁぁッ…五つの力をひとつにあわせて!!」


 『   新   四   国   同   盟   拳   +   α   !   !   』


*************

キイノスケ「………これって軽くイジメじゃね?」


〜そして…〜

トラザメ「中国側も片付いたらしいな…。これで瀬戸内海も元通り平和な海に戻るってこった…」
リョータ「県間戦争で死んだ先人たちも、元通り静かな眠りについたんじゃろうか?」
トラザメ「さあな…そいつは死んであの世に行ってみねぇことには分からねぇ。知るにはまだ早すぎるってこった」
リョータ「そう…―――…何の騒ぎぜよ?」

ミカン「キイノスケぇっ!この裏切り者がッ!お前のメカニックって…お前のメカニックって…!」
キイノスケ「な、なんだよ!別にいーじゃんかよぉ!男の嫉妬は醜いぞ!」
ミカン「やかましいわ!お前なんかこれからもずっと+α扱いしてやるからな!バーカバーカ!」
キイノスケ「ひ…酷ぇえ!畜生、もう和歌山に帰ってやる!止めても無駄だからな!」
ミカン「おう!帰れ帰れ!もう二度と四国の地を踏むんじゃねえ!」

トラザメ「…やれやれ、死闘の後だってのに元気な奴らだ…」
リョータ「わははっ!疲れきって死んでるよりかはずっとずっと良いぜよ!」

ドンベエ「おーい!うどんができたぞぉ!皆で食おうや!」
トラザメ「おう!待ってました!」
リョータ「はー…あれだけ食っても食い飽きないドンベエさんのうどんは最高ぜよ!」
ミカン「よーし!食うぜ食うぜー! キイノスケ!お前の分はねえ!」
キイノスケ「お、俺にもくれよー!」


『ふ…今の世代の四国同盟も、心配は要らぬようだな…』
『はっはっは!だから言っただろう、取り越し苦労だとな!』
『我々は今一度眠りにつかせて貰うとしよう…もはや老骨が出しゃばる間でもなかろうて』
『そうですな…。しかし、相変わらず美味そうなうどんだ…』



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