2スレ目

ペラ・・・ペラ・・・
エチゴ(コシヒカリ)「ふむふむ・・・」
ヒカル(トンコツ)「よぉ」
エチゴ「・・・なんだ、おまえさんか」
ヒカル「なんだとはひどいな。同じチームの仲間だろ?」
エチゴ「ああ、そうだったな。すまない」
ヒカル「まあ別にいいんだけどさ。俺たちってなんか縁があるよな・・・」
エチゴ「たしかに・・・二年前の大会でもタッグを組んだな」
ヒカル「そう。こういう縁ってのは大事にしなきゃな。これからよろしく」
エチゴ「こちらこそだ」
ゴウザブロウ(オーエド)「よぉ、ラーメンライス」
エチゴ・ヒカル「まとめて呼ぶな!」
ゴウザブロウ「なんでぇ、なんでぇ。二人でこそこそと。俺も同じチームなんだ、仲間に入れろぃ」
エチゴ「別にこそこそなどしていない。ちょっと応援メッセージが来ていたのでね」
ゴウザブロウ「応援メッセージ?」
エチゴ「ああ次の試合に対してのだ」
ヒカル「いったいどんな・・・?」
エチゴ「適当に読むぞ。『ジョウだけは倒してくださいッス!』『あのうらやまし・・・憎らしい大阪代表にミカン汁・・・鉄槌を!』『・・・ジョウを・・・葬ってくれ・・・』とまあ、こんな感じだ」
ゴウザブロウ「こりゃまた嫌われたねぇ大阪代表は」
ヒカル「ハーレム状態が仇になったんだろうね」
エチゴ「まあ、こんな手紙が来なくても俺たちは勝ちに行くがな」
ゴウザブロウ「そうだ!その意気だアイカワよ!」
ヒカル「俺たちの強さを見せてやるぜ!」
エチゴ「行くぞ!必ずジョウを倒す!」
ヒカル・ゴウザブロウ「・・・え?」





マブイ「・・・・・・」
ナダレ「・・・・・・」
トーゴー「・・・・・・」

マブイ「(やべぇ・・・絡みがねえから気まずいな)」
ナダレ「(もう試合なのにどうするのでしょうか。カキョウ様は元気かしら)」
トーゴー「(なぜに女がいるか・・・ううむ)」

マブイ「(トーゴーのおっさんはともかく、この女と何かコミニケーションを取らなくちゃ間がもたねぇ)」

マブイ「山・・・」
ナダレ「・・・」
マブイ「酒・・・」
ナダレ「・・・」
マブイ「男・・・」
ナダレ「カキョウ様・・・」
マブイ「!?」

マブイ「(カキョウ・・・今カキョウと言ったのか? どういう関係なんだ。恋人か・・・なんなんだ)」

マブイ「カキョウ・・・」
ナダレ「×ベニバナ(と私)」
マブイ「!?」

マブイ「(×ベニバナ・・・? あの弓の奴だよな・・・なんだ? 意味がわからねぇ! いや、この流れに流されるかよ)」

マブイ「か・・・×カムイ」
ナダレ「・・・それはちょっと違う」
マブイ「!?」

マブイ「(違うだ・・・と・・・!? 何かルールがあるのか・・・クソッ)」

マブイ「うーん・・・」
トーゴー「さっきからおんしは何をやってるんじゃ?」
マブイ「あ、すまねぇ」

マブイ「まぁ・・あれだ。あんまり代表とかリーダーとかガラじゃねえがしきらせてもらうぜ。改めてこのチームでよろしくな。敵はサンドヒル、かなり強い。あとギョクロのおっさんもなかなかのファイターだ」
ナダレ「そうですわね。ここは決まったチームに不満を言いませんわ。皆様で全力をつくしましょう」
マブイ「(やっぱり嫌だったんだ)」
トーゴー「うむ。相手にとって不足はない」
マブイ「期待しているぜ。あんた何だかんだいってここだけの話、九州ブロックで俺が苦戦した人間だからな」
ナダレ「頑張ってくださいね(ニコッ)」
トーゴー「う・・・少し外で練習してくる」

マブイ「(このチーム心配だ。そして気まずい・・・)」
ナダレ「マブイさん。私負けませんわ」
マブイ「あ、ああ・・・勿論あの『お茶砂ミカンチーム』に負けないようにしようぜ」
ナダレ「違います。あなたに!」
マブイ「あ?」
ナダレ「カキョウ様との関係はしってますわ。正直私は貴方がうらやましい・・・」
マブイ「(関係・・・師弟関係か?)」
ナダレ「だけど・・・今は味方。恨みはなしにしましょう」

マブイ「(そんなに弟子になりたいのか)」

マブイ「なぁ、別にカキョウに教えてもらった技とかなら軽く教えれるぞ」
ナダレ「わ・・・技・・・けがわらしい!」
マブイ「なんでだよ! この野郎」
ナダレ「貴方みたいな人が何でカキョウ様と付き合っているのか聞きたいぐらいですわ!」
マブイ「あ? 付き合ってるだぁ」
ナダレ「そうですわ。恋人同士ですもんね」
マブイ「違ーよ! どっからそんな発想が___」
ナダレ「あーあーあーあーあー! 聞こえない!」
マブイ「おい!」
ナダレ「私も修行してまいりますわ! カキョウ様に勝って貴方から奪ってみせる!」
マブイ「てめぇ! 待て!」


マブイ「なんだよ、これ!」





サキ「いよいよ試合・・・一筋縄じゃいかない相手ばかりね・・・・・」
レン「おやおや、サキでも緊張するのかい?まぁ、仕方ないさね、あっちは強モンばっかだからねぇ!」
サキ「確かにみんな強い人ばかりです。でも私は勝てる自信があります・・・・・ただ」
レン「ただ?」
サキ「・・・・・ジョウさんが心配で」
レン「はっはっは!なんだい、浪速の心配かい!?そんなモンはいらんさね!なんたって、あたいとあんたで2勝すればいいだけの話しだからねぇ!」
サキ「・・・それもそうですねぇ。なぁんだ、心配して損しちゃった」
ジョウ「そうそうそう、ワイは弱くて勝たれへんけど、二人が勝てば問題なし・・・って、誰が弱くて勝たれへんや!?」
レン「浪速の、おまえさね」
サキ「ジョウさんに決まってるじゃないですか」
ジョウ「ちゃうちゃう、ちゃうわ!ワイが弱いわけないやんか!?プロレスラーやぞ!?この筋肉やぞ!?ムッキムキやぞ!?」
サキ「・・・・・大会で一度も勝ててないじゃないですか」
ジョウ「ふっ、サキよ・・・お前にはあれが負けに見えるんか?・・・」
サキ「(どう考えたって負けじゃない・・・)」
ジョウ「ワイはなぁ、真の勝利をもろうてるんや!!何事にも変えがたい崇高なる勝利をなぁ!!」
レン「どうせ『笑いをとった方がホントの勝利』とか言うんだろう?」
ジョウ「ちょ!あっかんって!!何で先に言うん!?あれだけ振っててなんで先に言うん!?」
サキ「・・・・・とりあえずジョウさん、くだらないこと考えている暇があったら・・・・・特訓しましょうよ」
ジョウ「くだらんって・・・そんな寂しいこと言わんといてや・・・」
レン「はっはっは!冗談さね!あんたは土壇場でやらかしてくれるとじてやるから、あたいらの期待を裏切るんじゃないよ!?」
サキ「ふふっ、私も信じてるわ・・・一応ね」
ジョウ「一応ってなんやねん!!・・・まあええわ!!ワイの真の力、お前らに見せて度肝抜かしたるわ!!!」
レン「その意気さね!浪速の!!さあ、サキぃ、あたいらもでっかいのかますよ!!」
サキ「はい!!」





ジョウ「くっそう・・・!ワイも相方さえいれば優勝できるっちゅうのに!!」
サキ「優勝?へえ、ジョウさん優勝する気はちゃんとあるんだ。安心したわ」
ジョウ「当ったり前や!!せやけどなぁ・・・相方がおれへんのや・・・」
サキ「相方?私とレンさんがいるじゃない。いまさらどうしたの?」
ジョウ「ん?なんや、おまえらいける口か?・・・でも三人か・・・少し難しそやなぁ・・・」
サキ「いけるって当たり前でしょ!何のためにここにいると思ってるのよ!?」
ジョウ「サ、サキ・・・おまえそこまで言うっちゅうことは相当な自信があるんやな!?ワイ、本気で考えてみるぞ!」
サキ「そうよ、優勝以外狙うものはないわ!」
ジョウ「おうおう、女やのに心強いやっちゃな!!よし!!いざM-1優勝や!!」
サキ「M-1?なにそれ?」
ジョウ「は?」
サキ「え?KOGFの話じゃないの?」
ジョウ「え?」




ネーブル「皆さんこんばんは。本日の試合はここ、ネオ埼玉スーパーアリーナからお届けします。」
ミカン「実況は私、ミカン・ブルタークが、解説はキイノスケでお送りいたします。そして本日はゲストにドンベエ・サヌキさんが来ていただいています。」
ウドン「麺は腰が命!!よろしく。」
ネーブル「よろしくお願いします。」
リョウマ(楽しそうだなあ・・・)

ネーブル「本日のゲストはガイ・アラシとカムイのお二人です。」
カムイ「・・・・・・よろしく。」
ガイ「・・・・・・。」
ミカン「・・・・・おまえらなんか喋れよ。」
リョウマ(なんかこのパターンどっかで見たことある!)





スルガ「やぁ…すまんね、やっぱりシーサーは段違いだわ」
ミドリ「お疲れ様でした!でもガイ君が次は勝てるって言ってましたよ!」
スルガ「おっ、ガイがかい?はっはっは、認めてくれるなんて珍しいね…。ところでその肝心のガイは?」
ミドリ「えーっと…いつもの感じで…」
スルガ「ああ、いつもの感じか…」

ミカン「やーいやーい!大口叩きの負け犬砂野郎〜!」
ガイ「殺す!もう容赦しねえ!」
ミカン「俺に追いつけるかなー!?………ん?足元に砂?」

ミカン「砂が足元にどんどん広がって…」
ミカン「うおっ!なんだこれは…!急に冷えてきやがった…寒いってレベルじゃねーぞ!!」ガタガタ
ガイ「けっ…冬の夜、砂漠は氷点下以下になることも珍しくねえんだよ…そのまま冷凍ミカンに成り果てやがれ!」
ミカン「冷凍ミカンは美味いよな…っておい鼻水が凍ってきたぞ!まつげに霜が!!このままじゃ本当に氷付けに… 俺が死んだらチーム解散だぞ!」ガタガタガタガタ
ガイ「知るか。俺たちのチームは負けた…てめえが死のうと俺にはもう関係ねえ」
ミカン「だめだ、もうボケる力もない、、誰か助けて……」

ミドリ「ちょっとガイ君!仮にもミカンさんは勝ってるんだよ!自分が勝てなかったからって当たったりしない!」
スルガ「ミドリのお嬢ちゃんが言ってることに一理ありだな。負けたのはしょうがあるめえさ、相手が一枚上手だったってことだ」
スルガ「ほらミカン、茶でも飲んで体を温めるといい」
ミカン「スルガ……さん…か… 今一瞬…俺にも…刻が見えた…ぜ……」

スルガ「しかしよお…マブイの奴、確実に腕を上げてたな」
ガイ「…サクラジマの野郎も以前とは技のキレが違ってやがった」
ミカン「アルプスも前回にもまして恐ろしく強かったぜ!それでも俺は負け犬野郎と違って勝ったけどな!」
ガイ「どうしてもてめえは俺に殺されたいようだな…?そろそろ死に方くらいは選ばせてやるぜ…焼け死ぬか枯れ死ぬか凍え死ぬか圧死するかだ」
ミカン「それじゃあ『死なないように計らってもらう』って選択肢を選ばせてもらうぜ」
ガイ「そうか…一発で死なないようにじわじわなぶり殺されたいって訳だな…」
ミカン「そんな…ぎゃあああ!もうやめて!」

ミドリ「なんだか…ミカンさんもまんざらに思ってないんじゃないかと考えちゃうよ」
スルガ「ミカンがドMにガイがドS…なかなかどうして上手くできてるじゃないか」
ミドリ「じゃあもうとめなくても大丈夫ですよね?」
スルガ「いいんじゃねえか?俺たちはお茶でも飲んでのんびりしようや」

ミカン「ああ!スルガさんにミドリちゃんまで…誰か助けてくれー!」




マブイ「まあ…なんつうか俺等のチームはとりあえず勝利したぜ。これもみんなのおかげつうか…あーなんつうか(何故俺がこんな事言わねえといけないんだよ…)」
トーゴー「うむ、おんしの力、技。相変わらず見事だったな」
マブイ「いや、やっぱりあんたもスゲーな。俺が苦戦しただけはある」
ナダレ「……」
マブイ「あ…」
ナダレ「ちょっと外へ…」
マブイ「お、おい!」
マブイ「行っちまったぜ…」
トーゴー「うーむ」

ナダレ「はぁ…こうも負けが続くと…私は弱いのかしら」
マブイ「よぉ…」
ナダレ「あら…何の用かしら?」
マブイ「何で弱いかわかるか?」
ナダレ「…どういう事かしら?」
マブイ「それはテメーが弱いからだ」
ナダレ「…!?」
マブイ「って昔、俺師匠が…いてっ! ば、ちょ_物を投げんな!」
ナダレ「何しにきたの! 馬鹿にしにきたのなら帰りなさい!」
マブイ「待て、最後まで、やめっ!」
ナダレ「もう、嫌い!」
マブイ「クソッ、覚えておけよ!」

トーゴー「まるで悪役のような去り方じゃのぉ」
ナダレ「トーゴーさんまで…何の用かしら」
トーゴー「いや…まあ…な」
ナダレ「もう…ここは女心はわからない人ばっかりですわね」
トーゴー「女心はわからんが戦士の気持ちならわかる」
ナダレ「……」
トーゴー「落ち込む事はない。おんしは強い」
ナダレ「お上手ですのね」
トーゴー「お世辞は言えぬ」
トーゴー「戦いに勝ち続ける事など、そうそう出来る事ではない」
トーゴー「わしも何度も負けた。そしてその後に前の自分より強くなっていた」
ナダレ「どうして?」
トーゴー「負けて、自分を知る事が出来る」

トーゴー「だからおんしは強くなる準備段階に入ってるだけだ」
ナダレ「トーゴーさん。トーゴーさんって優しいですのね」
トーゴー「い、いや、そういう訳では」
ナダレ「さっきの失礼な人と大違いですわ」
トーゴー「マブイの事か。まあ、確かにアイツはわしと一緒で不器用な所はあるが悪い奴ではないのだぞ」
ナダレ「いえ! あの人はどうせ戦いの事しか考えてないの。自分が強いから余裕があるのですわ」
トーゴー「そんな戦いの事しか考えてない奴も優しさある、ほれ」
ナダレ「花? 何の花かしら」
トーゴー「多分、逃げる時に落としたのだろうな。てぃんさぐぬ花。沖縄にある花らしい。ここらにはない」
ナダレ「此をあの人が私に?」
トーゴー「まあ、わしらは不器用だがチームとして戦ってるのだ。決しておんしは独りではない。もう少しこのチームで我慢して欲しい」

ナダレ「あの…」
マブイ「あ…。よぉ、もう良いのか?」
ナダレ「はい…あの_」
マブイ「試合はまだ残ってんのにいじけてんじゃねえよ。こっちは顔に傷を出来ていてえのなんの…」
ナダレ「あの、その謝らなきゃ_」
マブイ「戦士っのはいつの日も落ち込んでられねんだぞ!」
ナダレ「ですから_」
マブイ「これからはしっかりと頼むぜ!」
ナダレ「もう! なんなのかしら! 貴方みたいな単細胞に謝ろうとした私が馬鹿でしたわ!」
マブイ「てめぇ! 馬鹿とはなんだ馬鹿とは!」
ナダレ「本当の事を言ったまでですわ! この戦闘馬鹿!」
マブイ「うるせぇ! クソ女!」
ナダレ「空手馬鹿!」
マブイ「ヒステリック女!」
ナダレ「……」
マブイ「……」
マブイ「元気出たじゃねえか」
ナダレ「別に最初から落ち込んでなどいませんわ」
マブイ「ケッ…まあ、この調子で行くぜ」
ナダレ「言われなくてもわかってますわ!」
………
……

おっちゃん「最近空気な訳だが」





サン「マブイにーちゃん!」
マブイ「うおっ!お前は....またイタズラしに来やがったのか!?」
サン「へっへっへ....」
マブイ「二年前にやられた擽りで死ぬかと思ったんだぞ!?...まぁ...お前も俺を変えてくれた一人なのかもしれないけどな....」
サン「なに?ボソボソしてて聞こえなかったけど...」
マブイ「なんでもねぇよ!で、何しに来たんだよ」
サン「マブイにーちゃんまた強くなったね!だから居ても立ってもいられなくなってさ!」
マブイ「修行は欠かさなかったからな...カムイに....強くなると誓った皆に負けねぇためにな。お前は二年間どうしてたんだ?」
サン「キョウにぃと一緒に修行の毎日だったよ!技もいっぱい増えてるからマブイにーちゃんにも負けないかもよ?」
マブイ「技....か。確かに前大会から技は豊富だったな.....たが少し勘違いしてねぇか?」
サン「え....?技が多くなれば色んな状況に対応できるし、相手に読まれずらいと思うんだけど...」
マブイ「確かにそれは間違っちゃいねぇ。だが一つの技をひたすら磨くっていう事をお前はしたか?」
サン「うっ....それは...して..ないかも」
マブイ「どんな状況からも出せる己が最も得意とする技。それが必殺技っていうんじゃねぇのか?奥義とはまた別なもんだけどよ」
サン「どんな状況からも...一つの技をひたすら....」
マブイ「まぁ口で言うより闘った方がはえぇ!!組み手するぞ!超能力は無しだからな?」
サン「.....分かった!!いくよ.....」
ズドォオオオン!
マブイ「...おま...え...超能力は無しって言ったばっかりだろがぁああ!!」
サン「ああっ!つ、つい出ちゃって!マブイにーちゃんゴメン!」

サン「マブイにーちゃんに組み手してもらったけど、まだよく分かんないな....もうちょっとで掴めそうな気もするけど....」
カムイ「スゥウウーー.............」
サン「あ!カムイさん!(なんだかカムイさんの雰囲気的に、にーちゃんって呼べない....)」
カムイ「おまえは.....チャオズの.....久しぶりだな」
サン「何してたんですか?」
カムイ「座禅を組んでいた......心を静めるためには必要なことだ.....」
サン「心を静める.....よく分かんないからいいや!ちょっと相談があるんだけど、いい??」
カムイ「ああ.....なんだ?」
サン「カムイさんは、一つの技をひたすら磨く事ってしてる?マブイにーちゃんに技を勘違いしてるって言われたんだ....」
カムイ「一つの技を磨く事は欠かさない.....大切な事だ....オレのコンル・フィンガーもそうして出来た.....」
サン「やっぱりそうなんだ......」
カムイ「......確かにチャオズの技は豊富だな......師匠の独眼流にも数多の技がある。だが師匠が己の技として公表しているものは少ない....何故だか分かるか?」
サン「なんでだろ?マサじいちゃんがボケ始めてるとか......?」
カムイ「っつ.....お前.....まあいい。それは己の体捌きに組み込まれている所作・奇策・妙策を技とせず.......どんな状況からも出せる最も極めた技のみを己の技と呼ぶようにしているから....だそうだ」
サン「......なんとなく.....わかってきた!やってみるよ!カムイさんありがとう!!」
カムイ「ああ......お前と闘える日が来ることを期待している.....それと.....師匠に気をつけることだな......」
サン「え?」
マサジロウ「ほっほっほ......ボケとる.......とな?」
サン「うわぁ!!ごごごごめんなさぁーーい!」





チャオズスタッフ達(全員喪服着用)によるダンノウラ・チャオズ・カブキチーム反省会

スタッフリーダー「よー…し…お前等…。今から反省会を始めんぞ…」
全員「うぃー…す…」ズー…………………ン……………
リーダー「今からメモ帳とペンを配るからこれで書け…。香典袋をバラした和紙と、薄墨の筆ペンだ…」
メカニック2「全員分の…お茶…買ってきました…もちろんピン札は1枚も使いませんでしたよ…」
リーダー「当たり前だ…ピン札なんか使ったら…非常識もいいとこだ…。では…第1戦でいきなりチャオズが負けたわけだが…」
メカニック1「俺らが持てる力の全てを出して作った最速のチャオズが…見事に狙い撃ちされた件…」
オペレーター「乱射されたならまだしも…1発ずつ確実に当てるなんて人間技じゃねぇよ…」
警備員「狙撃を極めた奴は…どんなに速い獲物も確実に仕留められるんだよ…」
リーダー「でもチャオズも頑張ったよな…速さを生かしてかなりの攻撃を叩き込んだしな…なんであれで倒せなかったんだ…?」
メカニック1「まだまだ改良しないと駄目だってことっスよ…開発チームにも死ぬ気で頑張ってもらわないとな…」
リーダー「次はあのダンノウラが沢山攻撃をくらってやられてしまった事だが…」
オペレーター「リョウマの攻撃回数がチャオズよりも上とか…凄すぎね?ありえなくね?これも人間技じゃねぇよ…」
メカニック2「剣技とピストルを上手く使いこなして怒濤の勢いで倒しましたよね…北辰一刀流恐るべし…」
警備員「ダンノウラの剣技もかなりのものだった…勝敗を分けたのは…おそらくリョータ君の修行の成果だろうな…」
リーダー「子供の成長スピードはハンパねぇからな…しかしドウマンさんもこのまま引き下がるとは思えないな…」
メカニック1「今頃ドウマンさんは死ぬ気で修行してるっスよ…剣技の他にも怨霊攻撃にも磨きがかかるだろうな…」
オペレーター「あの恐怖に満ちた気迫は誰にも真似できないよな…エキシビジョンではどうなるかわからないぜ…」

リーダー「では最後に…カブキが神速且つ華麗に勝った件だっ!!」
メカニック2「本当に勝って良かったですよ…これで3連敗したら死んでも死にきれません…カブキ様々ですっ!!」
警備員「美しい技を駆使しながら槍で一突きか…見事としか言いようがないな。凄すぎる」
リーダー「チャオズとダンノウラは苦戦したが…カブキは余裕で勝ったな。決勝トーナメントに進んだ機体だから当然というべきか…?」
メカニック1「でもナルトもかなり頑張ったっスよ。会場の半分を破壊したり、巧みに水中戦に持ち込んだり…」
オペレーター「カブキの方がテクニックが上だったということかもな…そういえば今回は隈取りモードが出なかったな…」
リーダー「全ての力を出さずに倒したというのか…?隈取りモードが出てたらどうなっていたんだ…想像出来ねぇ…」
リーダー「今回は3体が力を合わせて頑張ったが、エキシビジョンでは敵同士になる可能性もあるぞ。油断は禁物だ!」
リーダー「サンも修行して強くなると思うが、なまっているところが少しでもあったら俺ら全員でタコ殴りにすんぞ!!」
全員「おーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!」





〜KOGF開幕前夜〜

ナターシャ「王子、無礼を承知で申し上げます」
ロイ「なんだ、改まって」
ナターシャ「先王の命により、本日より王子を拘束させていただきます」
ロイ「…」

ロイ「それは…先日の私の発言あってのことか」
ナターシャ「はい」


〜3日前〜
ロイ「ナターシャ、KOGFという大会を知っているか?」
ナターシャ「は……近々ネオジャパンで開催されるものと存じております」
ロイ「さすがだ。なら話が早い。余もこの大会に参加することにした」
ナターシャ「な…、王子、それは…」
ロイ「この大会で我がシーランド公国の技術力を見せつければ、国家承認の足がかりにもなろう」

ナターシャ「しかし…フォートレスを戦闘に使用することは、国民を危険に晒す可能性があるということです。今一度、お考え下さい」
ロイ「近衛兵としてもっともな意見だ。しかしこれはGF、命の危険はあるまい。それに我が国民も、正式な独立を望んでいるのではないのかね」
ナターシャ「…」



ナターシャ「…というお考えのようですが」
ロイ36世「まったく、あいつは国を動かすということがどれほどのことか、全く理解していないんじゃな…」
ナターシャ「たしかに国民は正式な独立を望んでおります。しかし、私といたしましては、このような行為ではなく 議会を通じて国家承認を求めるべきと考えております」
ロイ36世「そのとおりじゃ。しかし、参加手続きが済んでいるというならば仕方があるまい」
ナターシャ「!!、まさか参加を認めるおつもりで!?」
ロイ36世「そういうことではない。ナターシャよ、わしの権限でロイを拘束するのじゃ。この際仕方あるまいて」
ナターシャ「不本意ではありますが…心得ました」
ロイ36世「不本意なのはわしも同じじゃ…しっかり頼むぞ、ナターシャ」
ナターシャ「…はい」



ロイ「なるほどな」
ナターシャ「さあ、王子こちらへ…」
ロイ「………」
ロイ「…ナターシャよ、どうしても余を行かせぬつもりか」
ナターシャ「…そのように命を受けております」
ロイ「…命、か…ならば仕方がない。ナターシャ、汝には余の人質となってもらう」
ナターシャ「!………」
ナターシャ「…それは、私との決闘をするおつもりで?」
ロイ「ふふ、決闘などと物騒な物言いはしなくてもよい。ただ、国民は余の考えに賛同してくれたのだ。ナターシャが父上の命でこうしているというならば、あとは父上を説得すればよいだけのこと」
ナターシャ「………」
ロイ「…解ってはくれぬのか?」
ナターシャ「……衛兵!」
衛兵「はい!」
ナターシャ「私が王子に敗北し人質になったときは、王子のKOGFへの参加を認めたい!よいか!!」
衛兵「はい!私どもは先王よりの命をうけてはおりません。王子の意に従わせていただきます!!」

ロイ「ふふっ、素直ではないのだな…」


〜闘技場〜

ナターシャ「王子、鎧を」
ロイ「いらぬ」
ナターシャ「しかし、それではお怪我を…」
ロイ「怪我をしても泣かぬ。それに我が国民は日々体一つで国のために働いておるのだ。 国を動かすものが鎧兜に身を包んでいては、示しがつかぬ」
ナターシャ「…承知いたしました。それでは…参ります!」
ヒュッ!
ナターシャ「はあっ!!」
ブンッッ!!
ロイ「よい剣捌きだ!しかし少し間合いが遠いぞ。ナターシャよ、気を使うことはない!!」
ナターシャ「(くっ…ことごとく避けられている…、悔しいが身のこなしは王子の方が上だ…)…王子、私は手加減などと無礼なことはいたしません。 …知らぬ間にずいぶんと上達されたようで」
ロイ「ははっ、余とてただ玉座で頬杖をついていただけではないのだ」
ナターシャ「そのようですね…はぁっ!!」
ヒュッ!ヒュッ!!ブンッッ!!!
ナターシャ「くっ…どうした!そのまま避けるだけで何もされないおつもりか!!」
ヒュッ!ヒュッ!
ガァンッッ!!!
ナターシャ「!(しまった!柱に剣が…)」
ガシッ
ナターシャ「!!(くっ…捕まえられたか…)」
ロイ「精神が乱れればそこに必ず隙がうまれる。これがフォートレスに乗る者の闘い方だ。 …さあ、これで勝負はついただろう」
ナターシャ「……お見事です」

ロイ「では約束通り行かせてもらおう。もう時間が無いのだ、皆の者!フォートレスの発進準備を急げ!」
衛兵「ハッ!」
ナターシャ「……」
ロイ「心配するな。私はお前を人質にとったのだ。汝が先王に咎められるはずはないであろう?」
ナターシャ「…ご配慮、感謝します。ならば、私もお供させていただいてよろしいということですね」
ロイ「察しがよいな、もとよりそのつもりだ。」
ナターシャ「しかし、人質とは隙あらば反抗するものです」
ロイ「それでもよい。余は汝に何も心配しておらぬ」
ナターシャ「自信がお有りなのですね」
ロイ「そうでなければ王は務まらぬ」
ナターシャ「(この私を信頼して下さっているのか…なら私も今一度王子を信じよう)」

衛兵「フォートレス起動完了!システムオールグリーン!いつでも発進できます!」
ロイ「よし、行くぞナターシャ!」
ナターシャ「はっ!」

そしてKOGFは開幕する…

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