3スレ目

(2、3スレ目では委員長が21時をまわっても来なかったので…)
委員長「しまったツケヒゲ無くした」
委員長「ハンズ閉まってるしドン・キホーテ行ってくるか」


委員長「くそっドン・キホーテにツケヒゲ売ってないwww」
委員長「どうしたものか・・」
委員長「ん、これは」
キュッキュッ
委員長「マジックだがバレないだろwww」


委員長「さて、エキシビジョンあるし急がないと」
同僚「お委員長、忘年会のネタ仕込みか?」
委員長「いや、これはだな」
同僚「わかってる、わかってる」
同僚「ヒゲダンスにはもう一人必要だっていうんだろ?」
委員長「いや、そうじゃなくてだな」
同僚「俺が付き合ってやるよ」
同僚「さあ、ヒゲダンスの特訓だ」
委員長「・・・」





(タケルが劇的な大逆転勝利を飾ったことに対して)
タケル「これが俺の実力や!」
観客「ハラハラさせやがってバカヤロー!」
観客「次はもっと楽に勝てよな!」
タケル「なにー?!もっぺんゆうてみい!」
観客「せっかく応援してやってんのになんだよ!」
タケル「やんのかコノヤロー!」


ミナミ「ハァ、台無しですね」





(ガイ、イザナミペアに惜敗したことに対して)
ガイ「クソッ!またかよ…。何故だ!何故勝てねぇ!?」ガンッ!
ミドリ「ガイ君…今日はダメだったけど次は…」
ガイ「るせえッ!てめぇは引っ込んでろ!!」
ミドリ「っ…」
ガイ「次だと?戦いってのは本来一度負けりゃあ死んで終わりなんだよ!俺はずっとそうやって生きてきた!」
ミドリ「ガイ君、…ボク…」
ガイ「…先に帰れよ。今はてめぇのツラも見たくねぇ…」
ミドリ「………うん、ごめんね…」


バタン…

ガイ「チッ…女に当たるようになるとはな…。ガイ・アラシも落ちぶれたもんだぜ…」
ガイ「…何故だ…俺は何故弱くなった…?いつからだ…?」
ガイ「思い出せ…思い出しやがれ…!」





ナターシャ「王子、フォートレスの着港が完了しました。スケジュールにしばらく空きがあります」
ロイ(フォートレス)「そうか…ではしばらくこの辺りを散策してみるとしよう…」
ナターシャ「ネオジャパンの地を…ですか?あまりお勧めはしませんが、王子がそう言われるならば…」
ロイ「今後のネオシーランドの発展に向けて色々と学んでおきたくてな…。護衛を頼む」

〜港町〜

ロイ「日本人という民族は変わっているな…」
ナターシャ「…と、申されますと?」
ロイ「皆が皆、我を好奇の視線で見る割には近寄ろうともしない…。あまり気持ちのよいものではない」
ナターシャ「それがネオジャパンの国民性でしょう。時として例外はいますが、大抵は…」
ロイ「む…、あれは…?」

シュウヤ(シャチホコ)「あーあ、結局また目立たないまま終わってしまったがや。嫌になるでよ」
ジョウ(ナニワ)「ワイは勝てたけど本線の方終わってしもうたしなぁ…。ホンマ気が抜けるわ」
キョウシロウ(サイキョウ)「ま…チミたちは所詮その程度ってことだ!ふっふっふ、見てろよ俺の活躍を!」
シュウヤ「どうせキョウシロウも一回戦負けだぎゃ!あのガキンチョチームはなかなかの実力派揃いがや!」
ジョウ「例えお前が勝ったとしても女の子の視線はガキンチョチームに釘付けやで!カワイソー!」
キョウシロウ「なんだと!?やんのかてめーら!海に突き落としてやる!」

ワーワーギャーギャー!

ロイ「ネオジャパンのガンダムファイターか…。騒がしいな…」
ナターシャ「ネオ埼玉出身のキョウシロウ・サイトウ、ネオ愛知出身のシュウヤ・ハシバ、ネオ大阪出身のジョウ・ナンバの三名ですね」
ロイ「…彼らは我に対してどんな反応を示すのだろうな?」
ナターシャ「関わりになられない方がよろしいかと思いますが…」


シュウヤ「あ!ネオシーランドのプリンス・ロイだがや!」
ジョウ「なんやて!?…ホンマや!!ワイらの死闘を熱い視線で眺めとる!」
キョウシロウ「オイオイ!あの横の美人さんは誰だよ!?是非お知り合いになりたいぜ!」
シュウヤ「おーい、王子ー!俺らに何か用け?」
ジョウ「そんなトコでおらんとこっち来いやー!」
キョウシロウ「遠慮なんていらねぇよ!友達になろうぜー!………あ、来た」

ロイ「…例外の方だったな、ナターシャ」
ナターシャ「貴様ら、頭が高いぞ!その前に王子を歩かせるとはなんたる無礼!このお方が誰だか理解しているのだろうな!?」
シュウヤ「ロイ・ベーツネオシーランド公太子だがや」
ナターシャ「分かってやっているなら余計に無礼だ!」
ジョウ「へっ、シーランド王子がなんぼのもんじゃい!ワイはネオ大阪のプロレスラーやで!」
シュウヤ「俺はネオ愛知のタレントだがや!来春、歌にも挑戦する売れっ子芸能人だがや!」
キョウシロウ「俺はネオ埼玉の無職だぜ!働いたら負けだと思ってる!」
ナターシャ「王子相手に威張れることか!特に一番最後の!日本人は礼儀正しく慎ましい民族だと聞いていたが、まったく…」
ロイ「ハッハッハッハ!愉快だな、この者たちは…。ナターシャ、決めたぞ。我は今からこの者たちにネオジャパンを案内してもらうことにする」
ナターシャ「お、王子!?」
ロイ「お前たちもどうせ暇なのだろう?我にネオジャパンというものを教えてはくれないか?」
キョウシロウ「ああ、別にいいぜ。王子さんも俺たちと同じぐらいの年と見た」
シュウヤ「名古屋に遊びに行くがや!名古屋は何でもあるがや!」
ジョウ「嘘こけぇ!遊ぶ、言うたら大阪や!ネオ大阪に行こけ!」
キョウシロウ「外人サンだからネオ大阪の方が受けがいいっぽいな。ネオ大阪二票目ー」
シュウヤ「ぐ…じゃあ名古屋はまた今度だがや…。王子!ネオ大阪に行くがや!」
ロイ「今日だけはロイでいい。王子、などと街中で呼ばれては騒ぎになってしまうだろうからな…」
キョウシロウ「カーッ、何言ってんだこいつぅ!じゃあ、ロイって遠慮なく呼ばせてもらうぜ」
ロイ「構わない。さぁ、案内してくれ。…ナターシャ、夜までには戻る」
ナターシャ「じょ、冗談をおっしゃらないでください!私もご一緒します!この者たちと居れば王子にまで馬鹿が伝染してしまう!」


〜そんなこんなでネオ大阪・お好み焼屋〜

ジュウウウウ…

ロイ「こ、これは…人間の吐瀉物ではないのか?」
キョウシロウ「おい、トシャブツってなんだよ?食えんのか?」
ジョウ「ワイも知らんわ。このリアクションから食えんのちゃう?」
シュウヤ「吐瀉物ってのはゲロのことだがや!おみゃーらは学が無くて困るがや!」
キョウシロウ「んだよー、ゲロならゲロってそう言えよ!ゲロな!ゲロ!トシャブツ!」
ジョウ「あー、ゲロのことやったんかい。って何がゲロやねん!めっちゃ美味そうやろが!」
おばちゃん「あんたら!ゲロゲロうるさいよ!営業妨害するなら出ていきな!」
シュウヤ「大阪名物・押しの強いおばちゃんだがや!怒られたがや!」
キョウシロウ「ロイ、ビビらず食ってみろって!美味いぜ!」
ジョウ「せやで!めっちゃジューシー! ンまァ〜〜〜いッ!!」
ナターシャ「お前たち、おう……ロイ様に変なものを食べさせるな!庶民の味覚とは違うのだぞ!」
ロイ「(おそるおそる…)……もぐもぐ…」
ロイ「……非常に美味だ!ネオジャパンは食に恵まれた国だと聞いたが真だったようだな!」
ナターシャ「ロ、ロイ様…」
おばちゃん「うれしいこと言ってくれるわ〜!はい、豚玉追加したげる!」
キョウシロウ「あ、ずりぃ!おばちゃん俺にもくれよ!」
ジョウ「贔屓や贔屓や!ワイらも美味いって言うたで!」
シュウヤ「俺はエビ玉が欲しいだがや!」
おばちゃん「あんたたちのはないよ!他のお客さんに迷惑だろ!黙って食ってな!」
キョウシロウ「この待遇の差…どうしてこうおばちゃんってのはイケメンに弱いんだ…」

ロイ「本当にこれは美味だ…我が国でも流行らせるとしよう」 もぐもぐ…
ナターシャ「くっ…認めたくは無いが、ロイ様がそこまでおっしゃられるなら…」 パクパク…


ロイ「ふぅ…ついつい食べ過ぎてしまったな…」
ナターシャ「そうですね、白米と一緒に食べたのもいい感じでした」
シュウヤ「ナターシャさんも最初は嫌がってたのに最後はたらふく食ってたがや」
キョウシロウ「へっへっへ、口では嫌がっていても体は正直だな!」
ナターシャ「くっ!心までは好きにさせない…って何を言わせるか!そこに直れ!」
ジョウ「今のノリツッコミええで!それもシーランドに広めてや!…っと、あのゲーセンにおるんはもしかして…」

クレハ(甲賀式シノビ)「……………」

キョウシロウ「おっ!クレハちゃんじゃねーか!私服だと誰だか分からねーな!」
シュウヤ「どえりゃー真剣な表情で何かを見てるがや…。もしかして誰かを尾行してるだぎゃ?」
ジョウ「アホウ、よう見てみい!UFOキャッチャーや!」
キョウシロウ「おーい、クレハちゃん!何してんのー?今日は忍者の仕事はオフ?」
クレハ「ハッ!さ…三馬鹿!…い、いや、これはその単なる暇つぶしでごにょごにょ…」
シュウヤ「三馬鹿でまとめるのは酷いがや!少なくとも俺は馬鹿じゃないがや!」
ジョウ「せやせや!ワイは違うで!」
キョウシロウ「そうだそうだ!俺も違ぇよ!………で、何か狙ってんの?」
クレハ「う、うう…その…ぬ、ぬいぐるみ…を…。…あの、ひこにゃん…の…」
シュウヤ「へえ!ぬいぐるみ集めとはこれまた意外な趣味だがや!」
クレハ「わ、悪いか!?」
キョウシロウ「悪くねーよ!むしろ凄くイイ!」
ジョウ「ギャップ萌えは最高やな!デンジャラスにときめくでぇ!」
ナターシャ「どこからどう見ても三馬鹿だな…」
ロイ「UFOキャッチャー…といったか。これがネオジャパンの遊具なのだな…」
クレハ「…かなり難しいぞ。私はかれこれ三時間もここで頑張っているのだが…不甲斐ない…」
ロイ「任せるがいい。クレーンの扱いは慣れている」
キョウシロウ「待てよ、ロイ!女の子の前で良いカッコしようったってそうはいかねーぜ!」
ジョウ「ワイらにまず挑戦させるべきや!ここで汚名挽回やでぇ!」
シュウヤ「ついでに名誉も返上するだがや!クレハちゃん、よ〜く見てるだぎゃ!」


〜十数分後〜

キョウシロウ「OH MY GOD…なんでせんとくんしか取れねぇんだ…」
ジョウ「しかも三人揃ってやで…。ホンマなんやねんこのマスコット…」
シュウヤ「UFOキャッチャーは難しいがや…ガンダムより難しいがや…」

コトン

ロイ「取れたぞ。これでよかったのか?」
クレハ「わぁ…!そ、その…ありがとう…。大切にするから…」

キョウシロウ「ドチクショウ!!イケメンは何やらせてもできるってか!?」
ジョウ「この世は不平等すぎるわ!八百長や!!覆せない八百長や!!」
シュウヤ「もう神様も仏様も信じんだがや!!死んだらあの世で大暴れしてやるだぎゃ!!」
ロイ「ハハハ!こういう作業はフォートレス開発時に慣れたものだからな。赤子の手を捻るより容易い」
キョウシロウ「開発…ってお前王子なのに働いてたの?王子なのに?」
シュウヤ「あ、大事なことだから二回言ったがや」
ロイ「ネオシーランドは人手が少ないからな。あのサイズを造り上げるとなれば国民総出でも足りないくらいさ」
ジョウ「苦労しとるんやなぁ…。ワイは応援するで!」
クレハ「…先ほどから何故か王子と言う単語が聞こえるのだが………まさか、貴方は…」
キョウシロウ「やべ!お忍びなのに正体バレちゃったぜ!」
ロイ「まずいな。こういう時はどうすればいい?」
シュウヤ「とにかく騒ぎになる前に逃げるがや!」
ジョウ「ほな、クレハちゃん!またな!バイバ〜イ!」
クレハ「ちょ…ちょっと待てッ!何故ネオシーランドの王子が…」

クレハ「行ってしまった…。あの三馬鹿と何をやっていたのだろう…」
クレハ「まぁ、いいか…。はぁ…ひこにゃん可愛いよぉ…。この狭い箱から出られて良かったね(ぎゅっ)」
クレハ「……い、いかん、少しばかり我を失っていた…。…甲賀の里に帰るか…」


〜路地裏〜

アオバ「…命拾いしたな、ロイ・ベーツネオシーランド公太子…あのままクレハに何かしていればこの手裏剣が…」
ナターシャ「ほう、その手裏剣がどうしていたというのだ?」
アオバ「何ッ!?拙者に気配を悟らせぬとは…何奴!!」

シュルルッ! キィン!キィン!

アオバ「…やるな…」
ナターシャ「このナターシャ・ブラウ、伊達に王子の護衛を引き受けているわけではない」
アオバ「成る程…しかし拙者はもうあの者に用は無くなった。そこを退くがいい…」
ナターシャ「それはできない相談だな…一時的にとは言え、王子に殺気を向けていた鼠は駆除せねばなるまい?」
アオバ「フ…鼠か…。随分な言われようだ…。………忍を甘く見るなよ?」
ナターシャ「ネオシーランド式海軍格闘法…しかと見るがいい…」

ダッ! ドガガガガガガ…!

通行人1「おい!見てみい!忍者と女軍人が戦っとるで!」
通行人2「しかも屋根から屋根を跳び移る凄まじい空中戦や!ブラボー!ハラショー!」
通行人3「ニンジャー!女軍人ー!どっちも頑張れやー!映画の撮影か?カメラどこやねん!」

〜通天閣〜

キョウシロウ「イヤッホー!俺がイチバーン!オイオイ、遅いぜお前ら〜!天辺はいい眺めだなー!」
ジョウ「ハァハァ…無駄に足だけは速いやっちゃ…。なんでそないに元気やねん…」
シュウヤ「ヒィヒィ…そもそも通天閣を走って登るとか今考えたら相当の馬鹿だがや…」
ロイ「ゼェゼェ…こんなに走ったのは久しぶりだ…。なぁ、ナターシャ?………む?」
キョウシロウ「ありゃ、気がついたらナターシャさんいねーぞ。どこ行ったんだ?」
ロイ「我も知らぬ…。………まぁ、ナターシャはナターシャで何とかするか…」


〜道頓堀〜

ジョウ「これが名物・道頓堀やな」
ロイ「ただの汚い川にしか見えないが?」
キョウシロウ「阪神って野球チームが優勝したらなんとその汚い川に大勢跳び込むんだぜ?」
ロイ「な、何!?」
シュウヤ「しかもそれで死人が出るがや」
ロイ「り…理解できない…。それが日本の文化なのか…」
ジョウ「ま、阪神が優勝することは滅多にないんやけどな!」
キョウシロウ「そうそう!星屑と万年最下位争いのヘッポコチーム!」
シュウヤ「シーズン初めは調子がよくてもどんどこ失速していくのが毎年のお約束だがや!」
ロイ「そうか…ネオジャパンの球界も色々あるんだな…」

タケル(タイガー)「ゴルァァァァッ!!今阪神の悪口言うたんはどこの誰やぁぁぁぁッ!!」

キョウシロウ「げっ!大阪名物・阪神ファン親父だぜ!ずらかれ!」
シュウヤ「どっかで聞いた声だと思うがや!しかし今はひとまず逃げるだぎゃ!」
ジョウ「ま、また走るんかい!ロイ、疲れとらへんか!?」
ロイ「心配は要らん。何故か楽しい」


ジョウ「ゼェハァ…こ、ここまで来れば大丈夫やろ…」
キョウシロウ「おっ!後姿がカワイコちゃん発見!ヘイ、そこの彼女!俺たちとお茶しない?」
シュウヤ「な…なんでこいつはこんなに元気なんだがや?高地トレーニングでもしてたんぎゃ?」
ロイ「し…しかも平然とナンパしている…。さすがだな…」
キョウシロウ「オイオイ、お前らしっかりしろよ。シャキッとしねーとナンパも成功しねぇ………げっ!」

サキ(ヒグラシ)「…またあんたたちツルんで馬鹿やってんの?」
ジョウ「サ…サキだったんかい!私服やったらやっぱり分からへんて!」
キョウシロウ「う…うるさいのに声かけちまったなぁ…」


サキ「誰がうるさいのよ。あんたたちがまともにしてたら私だってそんなに言ったりはしない…けど…」
ロイ「……何だ?我の顔に何かついてるのか?」
サキ「あ、貴方はまさかネオシーランドの王子様…!ちょっ…ちょっとあんたたち!一体これってどういうこと!?」
キョウシロウ「あー、予想通りまたややこしいことに…」
シュウヤ「こういう時は…」
ジョウ「三十六計逃げるが最強!やな」
ロイ「では、失礼する…」

ダダッ

サキ「ま、待ちなさい!何なの!?も、もしかして誘拐して身代金を―――」


シュウヤ「今一瞬後ろで凄い単語が聞こえた気がするがや!」
ジョウ「奇遇やな!ワイもや!」
キョウシロウ「ま、空耳だろ!今はとにかくとことん走るぜ!」
ロイ「いいな!何も考えないというのは楽で!」



ナターシャ「くっ…不覚!忍には逃げられ王子は見失ってしまった…!これでは護衛失格だ!」

ドンッ

サキ「ご、ごめんなさい!急いでたもので!大丈夫ですか!?……あれ、貴女はネオシーランドの…」
ナターシャ「そういう君はネオ岐阜のガンダムファイター。王子を見なかったか?」
サキ「あ!や、やっぱり…!落ち着いて聞いてください、ネオシーランドの王子様は今…」
ナターシャ「な…何!?誘拐されただと!?…おのれあの三人組、やはりそのつもりで王子に近づいたのか!」
サキ「警察に行きましょう!すぐに道路を封鎖してもらって、それからキョウコちゃんに連絡して―――」


〜河原〜

キョウシロウ「おー、もうすっかり日が暮れちまったなぁ…。ロイ、ネオジャパンはどうだったよ?」
ロイ「汚くてゴミゴミしていたが…有意義だったな。不覚にも一瞬、国のことを忘れてしまったよ」
シュウヤ「いっつも国のことを考えてるのも疲れるがや。たまにはパーッと遊ぶのも必要だぎゃ」
ジョウ「せやで!まだ若いんやからな!遊んどかないと損ってもんや!」
ロイ「そうはいかない。我がまとめなければいつまで経ってもネオシーランドは独立できないんだからな…」
キョウシロウ「お偉いこった…俺たちにゃ到底真似できねーよ」
ロイ「ふふ…次はお前たちがネオシーランドに遊びに来るといい…。独立して立派になった頃にな…」
シュウヤ「その時は遠慮なく行かせて貰うがや!」
ロイ「ああ…約束だ…。…しかし、充実した一日だった…あと少しだけ…我が国のことを忘れていられるならば…」

ファンファンファンファン…

ジョウ「な、なんやなんや!?いきなりパトカーが集まり始めたで!?」
シュウヤ「しかも取り囲まれとるがや!機動隊まで居るだぎゃ!」
キョウシロウ「こ…こりゃどういうことだ…?」
ロイ「やれやれ…またナターシャが早とちりしたか…」

ゴウザブロウ(オーエド)「てやんでぇ!べらぼうめぇ!てめぇらは完全に包囲されている!大人しく人質を解放しやがれい!」
モモタロウ(モモタロウ)「キョウシロウ君!ご家族の方が嘆いているぞ!彼女の声を聞いてくれ!」
キョウコ「お兄ちゃん!どうしてこんなことしたの!?お父さんもお母さんもきっと天国で泣いてるよ!」
キョウコ「家計がピンチでお小遣い減らしちゃったから!?ベッドの下のエッチな本をゴミに出しちゃったから!?ハンバーグにピーマン入れたから!?」

キョウシロウ「だあああッ!何言ってるんだキョウコぉ!さっぱり話が読めねぇぞ!!」
シュウヤ「さ、さっきの空耳は本当だったがや!逃げたのは失敗だっただぎゃ!」
ジョウ「ど…どないするんや!これじゃあワイらは国際的犯罪者やで!」
ロイ「…我が説明しよう…。キョウシロウ、シュウヤ、ジョウ…今日は楽しかったぞ。…今度は試合会場で会おう…」


ロイ「できれば、もう少しだけ王子ではない…ただのロイで居たかったがな…」
キョウシロウ「ロイ、お前…」

ゴウザブロウ「人質を解放したぞ!取り押さえろ!」
モモタロウ「待ってくださいゴウザブロウさん!ロイ王子から話があるそうです!」
ゴウザブロウ「なんだとぉ?」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

サキ「ごめんなさい!ごめんなさい!ごめんなさい!お騒がせしてすみませんでした!!」
ゴウザブロウ「ったく、早とちりたぁ人騒がせなお嬢ちゃんだぜ」
シュウヤ「まったくだがや!」
サキ「あんたは人のこと言えないでしょーがっ!このっ!」
シュウヤ「痛たたた!や、やめるだぎゃー!」
ジョウ「ま…一件落着やな…。ふぅ、ムショ行きかと思ってヒヤヒヤしたで…」
モモタロウ「まさか君たちが王子様と一緒に遊んでるなんて誰も思わないからね…」
ゴウザブロウ「格が違うわな!格が!がっはっはっはっは!」

キョウコ「もう、そうならそうと言ってよね!恥ずかしいことスピーカーで言っちゃったじゃない!」
キョウシロウ「…ん?…ああ…」
キョウコ「どうしたの?何か考え事?」
キョウシロウ「いや…あいつ、最後に何言おうとしたのかなーって…」


ナターシャ「今回の件、申し訳ありませんでした。私としたことがあの程度で取り乱すとは…」
ロイ「良い、我の身を案じてくれたのだろう?感謝する」
ナターシャ「はっ、ありがたきお言葉…」
ロイ「さて…ではフォートレス出撃準備にとりかかる!今宵もエキシビションで戦いを披露する可能性がある!」
ナターシャ「了解しました!総員に伝達いたします!」

バタン…

ロイ「…できることならば、シーランドの王子ではなくロイのまま…彼らと戦ってみたかったがな…」
ロイ「ふふ…それは関係ないか。彼らはそんなことを気にしない…」
ロイ「楽しみだな、フォートレスよ!」

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