6スレ目

イザナミ(イズモ)「良き月だ……」
ウズメ「ええ、ほんまに。こうしてますと、おあるじ様とお会いした日の事をよぉく思い出せますわ」
イザナミ「……そうか」
ウズメ「はい。おあるじ様がいなかったらわたし、あの男達にもっともっと酷い目にあわされてましたから……」
イザナミ「……」
ウズメ「あの日おあるじ様に助けてもろおて、それからおあるじ様に舞い方も教えてもろおて、ほんに感謝しとります」
イザナミ「……普通の生き方もできたはずだ。我について来て後悔はないのか?」
ウズメ「あらしまへん。おあるじ様に尽くして、命燃え尽きるまでおあるじ様の為に舞う、それだけでわたしは満足どす」
イザナミ「ふっ、我はそこまで慕われるような善人ではないぞ?」
ウズメ「越善超悪、おあるじ様はそないな概念に囚われるお人やおまへん。この国の為に聖義を振るうお人どす」
イザナミ「我の身には過ぎた言葉だ、それは」
ウズメ「いいえ、おあるじ様にふさわしいお言葉どすえ」
イザナミ「……どうやら、我は同志に恵まれたようだ」
ウズメ「おおきに。そう言ってくれはるだけで、わたしは幸せどす」
イザナミ「ふっ……」 


ベニバナ「すやすや……」
???「メリークリスマス、ベニバナ君。今年一年よい子にしていた君に素敵なプレゼントをあげよう…」


ベニバナ「あーよく寝たなあ…」
ベニバナ「顔洗って…あれ?何か変な気がするなあ…」

トイレ
ベニバナ「うわあああああ!!!」
ベニバナ「えっ…!何で!?昨日まではちゃんとあったのに…!!」


 ミロク(ニョライ)「あらまぁ、クレハが最後まで残ったんやねぇ。私は途中で疲れたからリタイアしてもうたわ」
クレハ(甲賀式)「い……良いのか、こんな勝ち方で?」
アスカ(ニョライ)「んー、良いんやないかなぁ。勝ちは勝ちやし」
クレハ「……いいのか?」
ミロク「ええやないの。クレハったら照れたらあかんよ?」
クレハ「てて、照れてなど!!」
アオバ(伊賀式)「だが、今の勝利はお前のものだ。誇るが良い」
クレハ「はにゃあ!? あああ、あ、兄上!! いいい、いきなり出てきて脅かさないで下さい!!」
アオバ「ふっ……俺如きに驚いていてはまだまだ修行が足りんぞ、クレハ」
クレハ「余計なお世話です、兄上! でも……あの、ありがとうございます」
アスカ「なあ、姉様」
ミロク「なぁに、アスカ?」
アスカ「クレハさんってさ、結構ブラコンやない?」
ミロク「んー……どうかなぁ♪」


ウズメ「おあるじ様、お酒をもう一杯」
イザナミ(イズモ)「済まぬな。しかし、月を愛でつつ呑む酒は良いものよなぁ……貴様もそう思わぬか、ガイ・アラシ?」
ガイ(サンドヒル)「テメエ、何時から気づいてた」
イザナミ「舐めるな童(わっぱ)。貴様の殺気など遥か千里の彼方にあろうとも気づくわ」
ガイ「糞が……!! テメエへの借りはまだ返してねえ!! 今日こそ返させてもらう!!」
イザナミ「哀れだな。若干ゆるみはしたものの、貴様のその目、あいも変わらぬ狂犬の目つきだ」
ウズメ「ほんに。わんわんと子犬が鳴いてますえ」
ガイ「馬鹿にしてんのか……テメエ!!」
ウズメ「まあ、こわいこわい」
イザナミ「ふふっ、分かっておるさ。お前は狂犬ではなく、悲しさに泣き喚く童だものなぁ?」
ガイ「ッッ!!」
ウズメ「あーなるほど。このぼっちゃん、わんこの皮を被うてしくしく泣いとるんですなぁ」
イザナミ「そういう事よ。狂犬の振りをしようとも貴様の本質は傷つき泣き喚く童。貴様は仲間に裏切られ、国に裏切られ、
      石を投げられ、打たれ、泣いておる。それを隠す皮は針鼠、誰をも近寄らせぬよう狂犬の牙で追い立てて、まったく滑稽よな」
ガイ「黙れ!! 違う……俺は違う!! 俺は……俺はああああああああああ!!」
ウズメ「おあるじ様、向こうてきてますけど? どないします?」
イザナミ「最初から我が目当てだ、我がいこう。それに、童に灸を据えるのは大人の役割よ」
ウズメ「まあ、お優しい」
イザナミ「我の杯を頼むぞ、カエ」
カエ(ウズメ)「はい、おあるじ様」
ガイ「イザナミィィィイイイイイイイイイイイ!!!」
イザナミ「砂を撒き散らすか。酒に混じっては困るのでな……壱手で落としてやろう」
ガイ「うおおおおおおおああああああああああああああ!!」
イザナミ「沈めい」

ドンッッ

ガイ「が……はっ……!」
カエ(ウズメ)「鳩尾に掌底壱手。おあるじ様ったらほんに優しいお人……」
イザナミ「終わりだ」
ガイ「て……め……。まだ……おれ……は」
イザナミ「吼えるな小童。貴様は所詮殺気を撒き散らしてるだけ。そのようなまやかしで我を討とうとは笑止千万よ。
      二年前から一向に成長がない貴様で我に勝てると思うてか」
ガイ「ぐ……ぅ……」
カエ「坊ちゃん。あんさんの今の実力と気の持ちようでは、決しておあるじ様には勝てまへん。それに坊ちゃんの砂が
   放つ殺気、今の私にもよぉ見えますわ」
イザナミ「ガイ・アラシ。我に勝ちたくば、その殺気を収める術を知り、己自身を見つめなおせ。それなくば、我に勝つことなど
      無理の一言よ」
カエ「それじゃあね、坊ちゃん。またお会いしましょ」
ガイ「くそっ……くそぉぉおおおおおおおおおおおおお!!」


カエ「おあるじ様ってばほんに優しいお方」
イザナミ「何がだ」
カエ「あの坊ちゃん、昔の私らとよぉ似とりました。くらぁい、くらぁい井戸の底にいるみたいな目ぇしてて」
イザナミ「……ふっ」
カエ「あの坊ちゃん、強くなりますかしら?」
イザナミ「さあな。少なくとも、彼奴同様に素質がある者は多い」
カエ「おあるじ様の大義成す為の、コアの候補者……時は近いんですなぁ」
イザナミ「ああ。それまですくすくと育ってもらわねばな」
カエ「ほんに、そうどすな……うふふっ」」


マブイ「で、結局ケーキ渡せたのか?」
ナダレ「いえ…向かった時にはカキョウ様はいなかったですわ…」
マブイ「へ、だらしねぇなぁ」
ナダレ「……」
マブイ「……それどうするんだ?」
ナダレ「もう、仕方ないから捨てますわ」
マブイ「あー…よこせ」
ナダレ「はい?」
マブイ「いいから! 今甘い物が食いたいんだよ」
ナダレ「そんなにケーキが食べたいなんて子供ですわね」
マブイ「うるせぇなあ。お前みてぇなドンクセエ女に言われたくねえよ」
ナダレ「貴方みたいな気品のない人に言われたくないですわ!」
ヒュン!
マブイ「うぉっ! てめえ、槍を出すな槍を!」
ナダレ「問答無用!」
トーゴー「若い者は元気だな…」


 マブイ「ふざけんな! 何で練習するのにてめえは槍使って俺は素手なんだよ」
ナダレ「あら、か弱い女性に優しく接するのが男性の努めですわ」
マブイ「あんな馬鹿でかいゴリラみたいなガンダム乗ってよく言うぜ!」
ナダレ「ゴリラとは何よ!」
マブイ「だから、槍でつくな! 槍で!」
ナダレ「どうせ貴方なんか、ゴキブリみたいな生命力してるのだから死なないわよ!」
マブイ「何だとこの妄想女!」
ナダレ「あら、本当の事じゃなくて!」


ベニバナ「ナダレさんと出掛ける日なのに…話しかけにくい…」

トーゴー「おぉ、小僧」
ベニバナ「あ、トーゴーさん」
ペコリ
ベニバナ「あの…止めなくていいんでしょうか」
トーゴー「若いうちはあれぐらいが良いと言う。喧嘩する程仲が良いとも言うしな」
ベニバナ「しかし、あんなナダレさん初めてみました…ナダレさん凄いなぁ」
トーゴー「そういうものなのか?」
ベニバナ「はい。ナダレさん基本、人をいじるからそういう人っていじれられてないのかもしれませんね」
トーゴー「うむ。それよりナダレに何か用があって来たのではないか?」
ベニバナ「そうなんですけど…」

マブイ「お前が槍使うなら、俺はトンファー使うからな!」
ベニバナ「あのぉ…」
ナダレ「卑怯な男ですわね!」
マブイ「問答無用!」
バシッ
ナダレ「キャッ!」
ベニバナ「ナダレさーん」
マブイ「へ、これで槍は使えまい」
ナダレ「う…手にあたりましたわ。ぐす…」
マブイ「お、おい…」
ナダレ「普通、ここまでやるのかしら…痛い痛いですわ…」
マブイ「いや…その。悪ぃ…怪我ないか?」
ナダレ「隙ありっ」
マブイ「うぉっ。てめえ…」
ベニバナ「ナダレさーん…」
ナダレ「隙がある方がいけないのですわ」
ベニバナ「ナ、ナダレさん!」
ナダレ「何よ! うるさいわね!」
ベニバナ「ひぃ!」
………
……

ナダレ「あら、ベニバナ君」
ベニバナ「あ…どうも(いつものナダレさんになった)」

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